温泉街の異形 別府グローバルタワー

駅本来の役割を問う ほくほく線くびき駅


1997年(平成9年)3月22日にほくほく線の開業と共に営業を開始した、北越急行ほくほく線のくびき駅。田園地帯に突如現れる異形の駅舎は、釧路が生んだ奇才、毛綱毅曠(もづなきこう)によるもの。
毛綱は2001年(平成13年)に59歳で亡くなっておりますので、こちらのくびき駅は晩年の作品となります。

参考(その他の毛綱作品):





駅舎内にある説明版によればこのくびき駅は新しい頸城(くびき)の「シンボル」であり「情報交流の拠点」として、半卵型のドームを据えたような特異な形態をしております。
これは大きくない建物にボリューム感をもたせ、従来の駅にはないエネルギーを発信してその存在をアピールするためのもの…早速ちょっと毛綱節がでてますね。

赤く塗られた駅正面はそこまで奇抜な感じがありませんが、それは日常の利用客に対する正面だからのよう。一方で話題にのぼる反対側は銀色に塗られたコンクリートに目玉のようなガラス窓が開いた鉄板がはめ込まれており、こちら側は新たに訪れる人々に対する正面という意味合いがあるそう。実際に六日町方面から乗ってくるとトンネルを出てすぐこの謎の物体が目に入るのはなかなかにインパクトがありますね。

日常利用客の正面

旅人の正面

内部空間も独特の雰囲気を持っていますが、こちらは深みと落ち着きを感じてもらえるように曲面壁を黒に塗っており、また広がりと高さを感じてもらえるように反対側の壁は白で塗られている…この塗分けによって小さな空間をより大きく見せるように考えられているんだとか。なるほどわからん。

結構狭い

ぶらさがっている謎のパネルは雲をデフォルメしたようなもので柔らかな浮遊感を演出、こちらは白から黒へと向かうグラデーションで塗り分けられ、単調になりがちなドーム空間に繋がりを持たせております。

浮遊感を演出・・・?

待合室は木を使用しており、宇宙船のようなSFチックな雰囲気に変化を与えると同時に自然素材のぬくもりや安心感を与えるような配慮がされている。。。ぬくもり??安心感???
また内側の鉄板は外側とは違い朱色に塗られ、中心には太陽系をモチーフにした模様のガラスがはめられており、これは内と外をつなぐ一体感と周辺の環境を取り込むといった宇宙的な広がりを表現しています。東から差し込む太陽の光はそのイメージを床へと映し出す。

ぬくもりと安心感

宇宙的な広がり

駅とは本来日常とは異なる場所への出発の場所であった、その気持ちの変化を演出するための工夫をちりばめ、「駅本来の役割」を訪れる人々に感じてもらえるようにと考えている。

・・・なるほどね。そういうことだったのね。全然わからん。



そんなわけで調べてみました!いかがでしたか?全然わかりませんでした!
な感じですね。
それはともかくこれ毛綱が関わっているのはこの駅舎だけなんでしょうか。ホームの屋根具合とか1番線のホームドアのデザインとか照明器具のデザインとかちょっとだけ毛綱かしらん?みたいな気持ちになったんですけどご存知の方いたら教えてください。





ちなみに駅舎内にある駅名看板はほくほく線開業10周年を記念して2007年(平成19年)に片岡鶴太郎が書いたものです。



北越急行ほくほく線 くびき駅
Address : 新潟県上越市頸城区手島
駐車場:有(無料)
参考:


2022年12月訪問


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