温泉街の異形 別府グローバルタワー


日本有数の温泉地、別府。
その市街地には異形と形容してもなんら違和感のない塔がある。その名も別府グローバルタワー。地元大分出身の世界的建築家、磯崎新により設計されたこの塔はいつか別府の町を飲みこんでしまうだろう。


別府タワーより

1995年(平成7年)3月にオープンした西日本最大級といわれるコンベンション施設、「ビーコンプラザ」。そのシンボル的存在として建てられたのがこのグローバルタワーだ。
ちなみにビーコンプラザのBはBeppu/Beauty/Big/Blazeを意味し、ついでにビーコンはBeaconでもあり、国際社会への情報発信基地のシンボルに、という意味も込められている。すごい。




そんなグローバルタワー。建設当時の別府市の人口124,375人から高さは124.375mで2本の円柱と独特の曲線的な面で構成されており、地上100m地点にはガラス張りの展望台がある。彼が「高所恐怖症絶対殺すマン」と呼ばれている所以である。




ちなみに円柱部分は一方がエレベーター、もう一方は非常階段となっているそう。展望台からは別府市街が一望でき、足元には京都大学地球熱学研究施設(1923年竣工)が、また別府仏舎利塔も望める素晴らしいスポットとなっている。2009年(平成21年)には日本夜景遺産にも認定された。

京都大学地球熱学研究施設

別府仏舎利塔

ビーコンプラザ

左がエレベーター、右が非常階段


更に興味深いのはこの独特の曲面、なんと隣接する別府公園中央部の海抜0m地点を中心とする直径1kmの球の一部をなしているんだとか。ほえー・・・なんかすごい。すごいような気がするけどちょっとわかりづらいんでパンフレットをご覧ください。こういうことです。

パンフレットより




そういえば水戸にあるアートタワーも磯崎新による設計でしたね、謎の塔を作る男、磯崎新。ご冥福をお祈りいたします。





別府グローバルタワー
Address : 大分県別府市山の手町12-1
駐車場:有(1時間無料)
参考:
月間建設 1995年7月
宮地技法 No.11(1995年)
おおいたの経済と経営 1996年3月



2022年7月訪問




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