温泉街の異形 別府グローバルタワー

さんふらわあ しれとこで行く、北海道の旅。


船が好きだ。船旅が好きだ。船旅はロマンだ。

そんなわけで2020年1月、商船三井が運行するさんふらわあしれとこで北海道へ行ってきました。
大洗港を深夜1時45分に出港し、苫小牧港に19時45分に到着する18時間の船旅。暇を持て余した人々にのみ許される贅沢な時間の使い方ですね。

日本長距離フェリー協会によれば、離島を除く長距離航路は現在15存在しているそうです。
その中でも関東発の航路はこの大洗~苫小牧と東京~徳島~北九州、そして2021年7月に開設された横須賀~新門司の3航路。
その中でも週末を使った気軽な船旅という意味ではこの大洗~苫小牧が初心者にも優しいのかなと思います。

この航路は今回乗船した深夜便(しれとこ/だいせつ)の他に夕方便(さっぽろ/ふらの)もあるのが便利。
ちなみに夕方便のほうが豪華です。深夜便は貨物輸送をメインにしており一般旅客はほとんどおまけみたいな扱い。
個室やレストラン等設備の充実度も圧倒的に夕方便なので快適さを求めるならそちらを、ただ深夜便はなんといっても金曜日の仕事終わりに乗船できてしまうのが魅力でしょうか。あと雑に扱われるほうが好きな旅行者も結構いると思いますし。



そんなわけで金曜日の深夜便、さんふらわあ しれとこに乗ったわけです。
深夜便はカジュアルルーム(4名1室)とデラックスルーム(定員2名)があるのですがもちろんカジュアルルームです。船自体の定員は154名ですがそのうち70名分はトラックのドライバーに割り当てられているので一般旅客者の定員は84名となっています。
運賃は下記リンク先を参照。ネット割引(5%引き)があるので予約はネットからどうぞ。



大洗駅に到着したのは終電の23時47分、徒歩での乗船の場合22時30分までに乗船と事前にメールが来ていたのですが間に合わないので遅くなる旨連絡しておきました。
大洗駅から歩いて大洗港へ、24時にチケットを発券して乗り込みます。僕以外誰もいない。

大洗フェリーターミナル

フェリーターミナル内部

乗船してまずは部屋へ向かいます。幸いなことに同室の人はおらず一部屋独占。
天井高いので圧迫感もなくいい感じ。一応カーテンもあるのでプライバシーの確保もぎりぎり。電灯の横にコンセントがあるのもポイント高い。
ただ部屋に鍵がないので荷物の管理はちょっと不安。コインロッカー(返金型)は共有スペースにあるけどいちいち出し入れするの面倒くさいのが難点ですね。




というわけで荷物をおいてから船内を探検です。
まずは1階の案内所兼売店。船内自販機のアルコール販売が23時~5時の間使用できないので乗船が遅くなる場合、こちらでの購入になります。アサヒ(350ml/500ml)と缶チューハイのみだったかな。あとバスタオルのレンタル(510円)もこちらから。
営業時間が
・乗船~2時
・10時~13時30分
・18時~下船
となっているので深夜2時以降、船内ではアルコールが入手できなくなる点に注意。


続いて共有スペースです。
上から1階共有スペース(新聞有)、1階喫煙所(喫煙所は2階にも有)、2階共有スペース(有料マッサージチェア有)、ゲームコーナー、展望ラウンジ(日中のみ開放)。






そしてお風呂。サウナあり。
船の中でお風呂に入るのは人生初でした。超楽しい。
営業時間は、乗船~2時と8時~下船となっていますが、乗船~2時の間はトラックのドライバーでかなり混雑するらしいので避けたほうが無難。朝9時ごろに入りましたがその時間はほぼ誰もいませんでした。



最後に乗船中の主な生息地になるホールです。
残念ながらしれとこ/だいせつにはレストランがないので食事はすべて自販機です。まぁ船で食べる自販機のホットスナックも醍醐味の1つなんですけどね。自販機の他、無料の水/お茶、醤油、スプーン、フォーク、割りばし、電子レンジ(業務用・家庭用)、さんふらわあ文庫が揃っています。




おつまみ

どん兵衛は売店で購入可能



さんふらわあ文庫

船内自販機一覧(2020年1月)

そうこうしているうちに出航です。定刻より少し早い、1時30分ごろの出航でした。
夜の海、最高です。この素晴らしさを伝えるすべがないのがもどかしい。船旅のロマン、一人旅のロマン、全てが濃縮されるような時間でした。


正直18時間の船旅とか飽きるだろうな、と思っていたんですが実際に乗ってみたらそんなに退屈することはありませんでした。何やってたの?と言われると朝起きてご飯食べてお風呂入ってビール飲んで2度寝して起きてご飯食べてビール飲んで携帯いじってー・・・というかなり怠惰な感じなんですけどね。
若干弱いけど携帯の電波が入ります。船内Wifiも飛んでます、弱いけど。
あとは幸いなことにずっと天気が良かったので甲板でぼんやりしてるだけでも楽しいです。途中本州最東端の魹ヶ崎も通ります。あとはMarine Trafficで近くの船を探すのもお勧めですね。

参考:


7時起床。仙台近辺。

苫小牧発のさんふらわあさっぽろとすれ違う

本州最東端、魹ヶ崎




函館、恵山(多分)

そんなわけで19時30分ごろ、定刻よりも早く苫小牧港に到着しました。
時期によるとは思いますが、乗客の9割以上はトラックのドライバー。一般旅客者はほぼいません。そしてその数少ない一般旅客者も当然のように車です。
徒歩で船に乗っていたのはどうやら僕だけだったみたい。本当は苫小牧港から苫小牧駅までタクシー相乗りしてくれる人を探そうとしてたんですが…結局1人で乗りました。苫小牧駅まで1,510円。

苫小牧港

フェリーターミナル内部

苫小牧フェリーターミナル

ちなみに札幌行きとは接続が悪いです。
19時45分発北斗17号はさすがに乗れないと思うので、次の20時48分発北斗19号あたり。鈍行を使うなら20時53分発でしょうか。あ、20時35分発の苫小牧駅行き路線バスがあります。ただし苫小牧駅到着が20時52分なので北斗19号には乗れません。鈍行に乗るのも厳しそう。。。
まぁ18時間船に乗ってたし多少の待ち時間は誤差。多分。


以上、少々長くなりましたが船旅のロマンが少しでも伝われば嬉しいです。






コメント