温泉街の異形 別府グローバルタワー

星空の下の異形 輝北天球館


環境庁(現環境省)主催の全国星空継続観測(スターウォッチングネットワーク:2013年3月末で休止)にて過去7回、日本一星空がきれいに見える場所に認定されたことで有名な鹿児島県の旧輝北町(現鹿屋市輝北町)。
そんな星空がきれいに見える町で星空を見るためのすんげー施設が標高550mほどの高台に位置する輝北うわば公園内の輝北天球館です。
輝北天球館は1992年度の国の「地域づくり推進事業」の指定をうけ、町活性化の中核施設として建造されたもので、総事業費は5億6000万円。




そんなわけご覧の通りとてつもないインパクトを有することで県内外から観光客がたくさん・・・来てるはずです。
設計は指宿市出身の高崎正治。1995年(平成7年)7月竣工で施工は五洋建設株式会社、株式会社春園組。玉名市(熊本県)にある玉名天望館や指宿市(鹿児島県)にあるなのはな館とともに高崎の代表作といわれております。

まぁ写真見てくださいよ。説明するよりよっぽどすごさが伝わるはず。







というわけで特に説明はいらないでしょうか。
モチーフは宇宙だとか宇宙へ飛び立つ生き物だとか蓮の花だとか言われていますが・・・個人的には昆虫。全景をみるとお尻?の膨らみとか蟻っぽくないですか?
ただ近づいてみると今度はその複雑な構造が要塞や秘密基地みたいな印象。いやーこれ絶対ワクワクするでしょ。
最近名護市庁舎が観光地として認知されてきてますし、ここだって全然負けてないですよ。
更に錦江湾に浮かぶ桜島も見えるしパノラマを楽しめる景勝地としても有名ですからね、素晴らしい。





おまけに4階の天体観測ドームには九州最大級といわれる口径65㎝のカセグレン式反射望遠鏡??が設置されていて昼間でも一等星以上の明るい星が見られるらしい。昼間でも星が見えるの??よくわかんないけどすごい。



ちなみに高崎はこの作品で1996年度の第8回建築家協会新人賞を受賞しております。また2020年(令和2年)には第20回JIA25年賞も受賞。こちらは「25年以上の長きにわたり、建築の存在価値を発揮し、美しく維持され、地域社会に貢献してきた建築」を登録・顕彰するものだそうです。長く愛されて・・・まぁまだ25年か、でもこれからも愛されてほしいですね。高崎作品はその独特な構造から維持費が嵩みがちで早くも解体されているものも多いとか。
是非この子は長く残って愛されてほしい。素敵な星空の下、君と過ごす時間はプライスレスだよ。










輝北天球館(きほくてんきゅうかん)
Address : 鹿児島県鹿屋市輝北町市成1660-3 輝北うわば公園内
駐車場:有(無料)
参考:
日経地域情報255号
明日の九州・山口1995年10月


2022年10月訪問





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