温泉街の異形 別府グローバルタワー

三角港のシンボル 海のピラミッド


その特徴的な外観から「海のピラミッド」の通称を持つ三角港フェリーターミナル。
「くまもとアートポリス」の一環として建設された三角東港のシンボル的な存在で、1990年(平成2年)2月の竣工。設計は地元熊本出身の葉祥栄(ようしょうえい)。総工費3億2000万円。




三角港の歴史は、1887年(明治20年)に日本初の近代的な港湾施設として現在の三角西港が開港したことに始まる。その後1899年(明治32年)12月に三角駅が開業し、鉄道が開通したことにより三角は海陸交通の要衝となっていった。
なお、三角西港は当時の施設がほぼ原形のままで残っており、2015年(平成27年)には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産の1つとして世界遺産にも登録された。

その後も三角港は国際貿易港として発展していったが、天草五橋の開通(1966年)や八代港や熊本港が整備されたことなどにより徐々に廃れていってしまう。
海のピラミッドは1990年に三角と島原を結ぶ三角島原フェリーの待合所として完成したが、2006年(平成18年)にはそのフェリー航路も廃止され、海のピラミッドも閉鎖されてしまう。なお、本件はくまもとアートポリス事業で初めて機能停止となった施設だと言われている。

その後、2007年(平成19年)からは一時的にクラブ(CLUB PYRAMID)として使用されていたが、2009年(平成21年)4月から天草宝島ライン(本渡~前島~三角 2022年現在本渡~前島間は休止中)が就航し、再び待合所としての役割を取り戻した。



三角駅

・・・そんな海のピラミッド。
特徴的な外観以上に内部がとても素敵です。コンクリート打ちっぱなしに螺旋状のスロープがある内部はSFチックな雰囲気。最上部がガラス張りになっており自然光を採り入れる設計も素敵。





また外部にも螺旋状のスロープがついており、最上部からは三角東港全体はもちろんのこと、戸馳島や維和島、大矢野島も望むことができます。周辺も2016年(平成28年)に三角東港広場として整備されており、現在ではすっかり観光スポットですね。




ピラミッドの中央にはウキピアノと呼ばれるストリートピアノも設置してあります。
こういうの見るとピアノが上手に弾けたらなぁと練習するモチベーションが上がりますね。なお上がるのはモチベーションだけで練習はしません。

中央にウキピアノ




三角港フェリーターミナル(海のピラミッド)
Address : 熊本県宇城市三角町
駐車場:有(無料)
営業時間:08:30~17:00
参考:


2021年12月訪問



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