温泉街の異形 別府グローバルタワー

日本の最も美しい場所31選 元乃隅神社


2015年にCNNの "Japan's 31 most beautiful places"に選ばれたことで一気に知名度を上げたこの元乃隅神社。
今ではすっかり山口県屈指の観光名所になっています。
ちなみに元記事は2017年3月に更新されて31から36か所に増えております。





案内板によれば、ある夜地元の網元であった岡本斉の枕元に白狐が現れ、「吾をこの地に鎮祭せよ、そうすれば必ずその真心に応えよう」とのお告げがあったことから、1955年(昭和30年)4月に同地に創建されたのが始まりとのこと。
商売繁盛、大漁、海上安全、良縁、子宝、開運厄除、福徳円満、交通安全、学業成就などの大神として、社は小さくともその霊験は際立っているとか。代名詞ともいえる123の鳥居は1987年(昭和62年)から10年間かけて奉納されたもの。



ちなみに現在の正式名称は「元乃隅神社」。
もともとは「元乃隅稲成神社」だったのですが、増加する外国人観光客にも覚えやすいように2019年1月から現在の名称に変更したそうです。
そもそもの創建の経緯が白狐なのにそのアイデンティの「稲成」を削るあたり、神社というよりは観光地として全ブリしてる感じが清々しいですね。ちなみに「稲成」を削ることに決めたのは「神のお告げ」によるものだそうです。



さて、ちょっとこの改名について僕の憶測を書いておきましょうか。
現在、長門市観光コンベンション協会が運営する「ながと観光なび ななび」では「※本神社は、島根県鹿足郡津和野町にあります「太皷谷稲成神社」とは関係のないお社です」と太鼓谷稲成神社との関係を明確に否定しております。
一方で2016年9月の産経新聞記事「日本の源流を訪ねて 元乃隅稲成神社」では「島根県津和野町にある太鼓谷稲成(たいこだにいなり)神社に依頼し、分霊してもらった。」とあります。また山口県の公式ウェブサイトでも「白狐のお告げにより、昭和30年に島根県津和野町太鼓谷稲成から分霊された神社です。」と記載があります(最終更新日2015年10月)。
一般的に稲荷神社は「稲荷」であり「稲成」の字を使うのは太鼓谷稲成神社だけだそうです。この「稲成」の字は津和野藩主により称号された尊い社名であり、それが意味する「願望成就」は太鼓稲荷神社の代名詞ともいえる御新徳だとか。
そして太鼓谷稲成神社は2020年12月、公式に「近年、当太皷谷稲成神社との関わりをうかがわせるような由緒にあわせ「願望成就」を標榜する社があるようです。当社から正式に「みたまわけ」をした社ではないにもかかわらず、インターネット上などにも誤った表記があることを確認しております。この社は当社とは一切関係がございません」と声明を出しています(当社の「願望成就」と「稲成」について)。

推測ですけどCNNの件で有名になったことで太鼓谷稲成神社から抗議が来たんじゃないですかね。そして改名に繋がる…と。
せっかく有名になった名前を変えるってのは何かしらあれがあれなんじゃないの?と思っちゃったりしちゃったりです。まぁ実際のところはわかりませんが。


まぁそれはともかくとして。
元乃隅神社は他の神社と違い、神社本庁・山口県神社庁に所属しておらず、完全な個人の所有物となっております。
なので神社では珍しく参拝時間が決められており、日の出から日没以外は立入・撮影禁止となっておりますので訪問の際はご注意ください。
また公共交通機関での訪問ができませんのでタクシーまたは車での訪問となります。
ちなみに最寄り駅・・・車で20分くらいかかりますが・・・の人丸駅には元乃隅神社にちなんで高さ2.9mの鳥居が設置されております。鳥居のある駅は全国でも珍しいとか。


しかしまぁここはやっぱり曇天よりも青空が似合いそうですよね。青と赤のコントラストはまた次回。



元乃隅神社(もとのすみじんじゃ)
Address :山口県長門市油谷津黄498
駐車場:有(有料)

2020年1月訪問




コメント