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山口ではザビエルは濁らない サビエル記念聖堂


教科書のカニのポーズでお馴染みのフランシスコ・ザビエル(Francisco de Xavier)。
1549年(天文18年)、日本に初めてキリスト教を伝えたことで有名なカトリックの宣教師ですね。またイエズス会創設メンバーの1人でもあります。
なお山口県では「ザ」ビエルではなく「サ」ビエルと呼ばれるとのことなので本記事でも以降はサビエルで統一します。


サビエルによる日本への宣教は1549年8月15日に鹿児島に来着したことに始まります。まず薩摩国の島津貴久から宣教の許可を得て同地での布教を開始。その後肥前国を経て同年11月上旬に周防国(山口)に到着。残念ながらこの滞在時は布教の許可を得られず、12月には京都へと向かいます。
しばらくの京都滞在ののち、1551年(天文20年)4月に再び周防国へ。13品目の献上品を携え大内義孝と謁見し、ようやく宣教の許可を得るとともに、当時すでに廃寺となっていた大道寺を住居兼教会として与えられました(日本最初の常設教会堂と言われ、現在は聖サビエル記念公園に)。
その後山口を去るまでの2ヶ月近くの間で、500名近い信徒を獲得したといわれております。

サビエル

そんなサビエルの、山口での布教開始400年を記念して1952年(昭和27年)に建てられたのがこのサビエル記念聖堂。残念ながら初代の聖堂は1991年(平成3年)9月に火事のために全焼してしまい現存しておりません。その後にイエズス会からの資金援助、全国からの寄付により1998年(平成10年)4月29日に再建されたのが現存するこちらの聖堂。
設計はイタリア人神父のコスタンチノ・ルッジェリ(Costantino Ruggeri)とルイジ・レオニ(Luigi Leoni)、施工会社は清水建設。総工費約18億円。


「光」「水」「幕屋(テント)」を全体のテーマとし、高さ53mの2本の鐘楼と幕屋をイメージした全体を覆う屋根を有する、モダンで特徴的な外観は目を引きますね。また内部のステンドグラスも必見です。


パイプオルガンはドイツ製

聖堂は2階部分となっており、1階はサビエルと日本伝道に関する資料館となっております。この資料館も見ごたえあるのでお勧め。あとサビエルの右手の指の聖骨もあります。



山口カトリック教会サビエル記念聖堂
Address : 山口県山口市亀山町4-1 亀山公園内
駐車場:有(無料)

2020年1月訪問



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